
2023/1/17
健康のために「食べない」という選択肢、ファスティングの5つの効果
今回は、胃腸の不調が姿勢と関係している可能性がありますよ。というお話です。
一見関係のなさそうに思える、姿勢と胃腸の関係。
結構、大アリなんです。
逆流性食道炎や、胃や胸の痛み・ムカつき、便秘やそれが原因による脱腸などは、姿勢が関与している可能性があります。
もちろん食事も関係はありますが、今回は姿勢にフォーカスしてお伝えしていきたいと思います。
なるべくグロくない写真を…
胃腸は、口から始まり、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸、肛門が出口として、1本の筒に喩えられます。
よくよく考えたら、外界と接してるんです。
そして、食道から胃にたどり着くまでに、横隔膜を貫いています。
もう、ここまでこのブログをお読みいただいている方にはお馴染みだと思いますが、横隔膜は呼吸筋として重要な役割を担っていましたね。
姿勢が乱れると横隔膜が上下運動を行えず、呼吸が乱れてしまうというお話でした。
この横隔膜の上下運動は、呼吸だけにとどまらず、その下に位置する内臓にも影響を与えています。
正しい呼吸で横隔膜が上下運動すると、腹圧が発生して、それが内臓にも動きを与えマッサージ的な機能を果たします。
まずはそれにより内臓の動きが生まれます。内臓に動きが生まれるということは、胃腸の蠕動運動(腸の内容物を運ぶ運動)が活発になるということです。
そしてもう一つ。
食道は横隔膜を貫いているのですが、その横隔膜が正しく上下運動することで、食道括約筋と協働して食道に対して弁のような働きもするんです。
(食道括約筋は、胃の中身が逆流しないように食道の出口を締める役割のある筋肉です。赤ちゃんがよく吐くのは、この食道括約筋が未発達によるものです。)
もし、姿勢が乱れることで横隔膜の動きがうまくいかなかった場合、その弁の機能が果たされません。
そうなると、逆流性食道炎などを引き起こし、胃や胸の痛みやムカつきなどの原因にもなります。
もしも食後の胃や胸の痛みやムカつきがある方で、姿勢が悪いと感じている方はそれが原因かもしれません。
便の出口は肛門です。
この肛門の開閉も筋肉が関わっています。その主な筋肉は「外肛門括約筋」と呼ばれるもの。
肛門の周囲を取り巻き、肛門の閉鎖の役割を担っています。
そして、この外肛門括約筋に取り巻くように付いている筋肉があります。
それが「肛門挙筋」
ざっくり説明すると、肛門挙筋は恥骨から始まり尾骨についている筋肉です。
画像にある肛門裂孔という穴を肛門が貫いているのですが、反り腰などにより骨盤の位置がずれると同時に、恥骨と尾骨の位置もずれます。
すると肛門挙筋も一緒にずれてしまいますから、肛門がこの筋肉に引っ張られるカタチになり出口が狭くなってしまうんです。
出口が狭いと便は出にくくなります。直腸に溜まった便は水分を吸収されてしまいどんどん硬くなります。すると更なる排便困難を引き起こしてしまうという悪循環に。
もちろん、食べているものによってそもそも便が硬くて出しにくい方もいらっしゃるでしょう。
しかし、姿勢が悪いことによって筋肉が引っ張られて、構造的に出口が狭くなってしまって便が出にくいパターンもあるということです。
排便に適した姿勢は、いわゆる「うんこ座り」。
和式便所は理に適った方法というわけですね。
洋式の便所でも、足を台に置く、つま先をあげて腰を丸めて排便の姿勢を取るなどの方法もあります。
もちろんそれは根本的な解決にはならないので、姿勢の悪さが当てはまる方は姿勢を見直すことをお勧めします。
ここまでは、身体の構造上の話と胃腸の不調の話でした。
もう一つ。
胃腸は自律神経(以前の投稿を参照)による影響を受けています。
自律神経の一つである副交感神経が優位になることで胃腸の働きが活発になり、消化・排泄という機能が果たされます。
投稿を読んでいただいている方はピンとくるかもしれませんが、この自律神経。呼吸による影響を受けていましたよね。
姿勢が悪く呼吸が浅くなると、交感神経が優位になります。
交感神経と副交感神経は同時に働くことができないので、交感神経が優位になるということは副交感神経は正しく機能しません。
そうなると消化・吸収・排泄に悪影響を及ぼします。
姿勢を正し、横隔膜を使って呼吸し、副交感神経が優位になることで胃腸の働きが活発になり、消化・吸収・排泄という機能が正しく行われます。
姿勢と呼吸という観点からも、胃腸への影響があるということですね。
というわけで、今回は「姿勢と胃腸の不調」についてのお話でした。
では、また。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!