
2023/1/17
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今回は姿勢と呼吸の関係性について。
姿勢が崩れても正しい呼吸ができなくなるし、呼吸ができていなければ姿勢は維持するのが難しくなります。
結論から言うと、さまざまな不調の原因になるからです。
原因不明の頭痛、肩こり、腰痛は姿勢の崩れによるものが原因であることも。
なぜそう言い切れるのか?今回は姿勢と呼吸という観点から考えてみましょう。
呼吸に使われる筋肉はシンプルに言うと
主に「横隔膜」と「肋間筋」です。
この横隔膜。
写真にあるように(下手な絵はご了承ください)
「腰椎(腰の骨)」と「肋骨の裏側」、そして「胸骨」の裏側についていて、ドーム状の形をしています。
呼吸の時に、この横隔膜が上下に動くことで正しい呼吸ができるんですね。
筋肉は基本的に骨と骨を繋ぐ役割をしています。
と言うことは、土台である骨の位置がずれると、筋肉の位置もずれてしまい十分な機能を果たせなくなるんです。
それを今回は呼吸に関連する「横隔膜」と言う筋肉で説明していきます。
骨盤が前に倒れる姿勢(骨盤前傾)をしている方は
横隔膜のついている腰の骨も通常の方より前に曲がっています(腰椎は通常、前弯をしていますが、いわゆる反り腰の人はその前腕が強くなっていると言うこと)。
するとそれに合わせて胸も張るような姿勢になってしまい
肋骨も前上がりのような状態になってしまうので
その骨についている横隔膜が正しく動かなくなってしまうんですね(写真の左から2番目)。
人間は呼吸しないと生きていけないので、なんとか別の筋肉を使って呼吸をしようとします。
肋骨にはたくさんの筋肉がついています。胸の筋肉である「大胸筋」、肩を上げるときに使う「僧帽筋(上部)」、首から肋骨に付いている「斜角筋」、肩甲骨と肋骨の間にある「前鋸筋」、肋骨の背中側に付く「広背筋」などなど。他にもたくさんありますが、ここでは代表的な筋肉を挙げています。
普段、別の目的で使うはずの筋肉を、1日に2万回も行われている呼吸に使ってしまうと、それは呼吸するたびに筋トレを繰り返しているようなもの。
筋トレですから、その筋肉たちは発達して大きくなり、血流を悪くして肩こり首こりなどを引き起こすんです。
その上、それぞれの筋肉が付いている部分を引っ張るような形になって、元々崩れていた姿勢がさらに崩れるという悪循環に陥ってしまうんです。
そもそも腰の骨の曲がりが原因なので、腰痛もひどくなるかもしれません。
逆に正しい呼吸ができていると横隔膜がしっかりと上下運動することにより、お腹の中に圧がかかります。
少し専門用語を使うと、その圧のことを「腹腔内圧(IAP)」といいいます。
その圧はお腹の中から外に向かって広がっていくので、内側から背骨を押してくれて体幹部の筋肉などと一緒に骨を支えてくれます。(下の写真の1番左)
この呼吸ができているだけで姿勢が正しくキープできるというわけなんです。
これを読んでいるアナタは、「ドローイン」という言葉を聞いたことがありますか?
お腹を凹ませて呼吸をする方法です。
そしてこの腹腔内圧を上げる呼吸のことを「ブレーシング」というのですが、どちらが効果的なのか?
答えは「ブレーシング」
お腹を凹ませて呼吸するドローインでは、横隔膜をうまく動かせません。
また、腹腔内圧がかからないことによって腰が不安定になり、その状態で運動を行うことで腰痛を引き起こす原因にもなり得ます。
一方ブレーシングは、前述したようにお腹を膨らませて呼吸をすることで、腹腔内圧で内側から体を支え安定性を生み出してくれます。
横隔膜をうまく使うにはお腹周りの筋肉も一緒に使わなければならないので、正しく腹筋を使うことにもつながり良いことしかありません。
また横隔膜は、肺や心臓がおさまっている「胸腔」と、胃や腸などがおさまっている「腹腔」を隔てる役割もあります。
この横隔膜が上下に正しく動くと言うことは、その下にある内臓も圧迫という形でマッサージされるんですね。
そうなると胃腸の動きは活発化し、胃の不快感や便秘などで悩まされている方は改善する可能性だってあります。
正しい姿勢になることで内臓の位置も適正化し、正常に働くことで代謝も活性化することも期待できます。
姿勢を整えるということは、呼吸を整えることにつながるんですね。
その逆もまた然り。
呼吸を整えることで、姿勢を整えることだってできるのです。
正しい呼吸を身につけて姿勢が良くなることで、アナタを悩ませている肩こり、首こり、頭痛、腰痛だけでなく、胃腸の調子なども良くなっていくかもしれません。
正しい呼吸と姿勢を手に入れて、痛みや不快感のない生活を手に入れましょう!
というわけで今回はここまで!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!