呼吸を補助する(代償を起こしやすい)筋肉 – Personal Training Studio you

2022/7/18

呼吸を補助する(代償を起こしやすい)筋肉

呼吸筋と呼吸補助筋

前回の投稿では、呼吸に必要な横隔膜という筋肉についてお話ししました。

横隔膜は呼吸をする上でメインで動いて欲しい筋肉です。

それを、「呼吸筋」と呼びます。

呼吸筋には、横隔膜と肋間筋(肋骨の間にある筋肉)があります。

呼吸と横隔膜の動きについてはお伝えしてきたので

今回は、呼吸を補助する筋肉である「呼吸補助筋」について。

呼吸補助筋とは

読んで字の如く、呼吸を補助する筋肉ですね。

本来は、横隔膜と肋間筋を使って呼吸するときに、補助的に働く筋肉たち。

しかし正しい呼吸が出来ていないと、この呼吸補助筋が働いて呼吸をするようになります。

ここではまず、呼吸補助筋と呼ばれる筋肉がどの筋肉で、どこに付着している筋肉なのかを紹介していこうと思います。

呼吸には「吸う」という動きと「吐く」という2つの動きがります。

この「吸う」と「吐く」で使われる呼吸補助筋は違ってきます。

吸うときに使われる呼吸補助筋

・胸鎖乳突筋

・斜角筋

・胸筋群

・前鋸筋

吐くときに使われる呼吸補助筋

・広背筋

・腹筋群

呼吸補助筋

というわけで、それぞれに筋肉について紹介していきます。

胸鎖乳突筋

胸鎖乳突筋の位置

胸鎖乳突筋の起始・停止

胸鎖乳突筋は鎖骨の内側と胸骨の上の部分から始まり、耳の後ろの出っ張り部分に終わります。

首を傾けたり、回転させたり、首を前に伸ばすような動きをする筋肉で、吸気(息を吸う動きを助ける)作用もあります。

斜角筋

画像左上の3つが斜角筋
斜角筋を絵で描いたもの

斜角筋の起始・停止

斜角筋は①前斜角筋②中斜角筋③後斜角筋の3つがあり、それぞれで起始停止が違います。

ざっくりと説明すると、首の骨の横の突起から始まり、第1肋骨(前斜角筋・中斜角筋)と第2肋骨(後斜角筋)に終わります。

息を吸うときに肋骨を引き上げる作用や、肋骨が固定されている場合は首を曲げる作用があります。

胸筋群(大胸筋や小胸筋)

小胸筋の起始・停止

小胸筋の位置

小胸筋は第3〜5肋骨から始まり、肩甲骨の烏口突起という肩甲骨が前に出っぱっている部位に付いています。

その働きは、上に挙げた腕を下げるときに動いたり、吸気(息を吸うこと)を助けるなどがあります。

大胸筋の起始・停止

大胸筋の位置

大胸筋の起始は、鎖骨の内側、胸骨と胸骨に付着する軟骨、そして腹直筋の膜のような部分から始まります。

そして停止部は、上腕骨の前面にねじれるようにして付いています。

その作用は、腕を体に近づける動き、腕を前に上げる、腕が固定されている場合は吸気(息を吸う)の補助となっています。

前鋸筋

前鋸筋

前鋸筋の起始・停止

前鋸筋は第1〜9肋骨から始まり、肩甲骨の内側全体に沿うように筋肉が付いています。

そしてその動きは、肩甲骨を前方の外側に引く、腕の部分が固定されていれば肋骨を引き上げる(息を吸うための補助)動きをします。

ここからは息を吐くときに使われる筋肉

広背筋

広背筋の位置

広背筋は人体でも大きい部類に入る、腰から背中にかけて付いている筋肉です。

広背筋の起始はたくさんあります。

・第7〜12胸椎(背骨)の後ろの出っ張り

・腸骨稜と呼ばれる骨盤の後ろの淵の部分

・第9〜12肋骨の後側

・肩甲骨の下の部分

停止はシンプル

・上腕骨(腕の骨)の前部分

その動きは、腕を後ろの引く、腕を内側に捻る、そして息を吐くの補助する咳嗽筋(咳をする筋肉)とも言われています。

風邪をひいて咳がひどくなると腰が痛くなった経験はないでしょうか?アレは広背筋が使われ続けた結果です。

腹筋群

腹直筋

腹直筋は思っている以上に長い筋肉です。

起始:胸骨の下の出っ張りである剣状突起と呼ばれる部分から

停止:恥骨まで伸びています。

そしてその作用は、腰の骨を前に曲げる、骨盤を前に持ち上げる、息を吐くときにお腹の緊張を保つ(腹圧の負荷がかかる)となっています。

外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋

ざっくり説明すると

外腹斜筋は、肋骨から始まりお腹の中心に向かって斜めに走る筋肉です。

内腹斜筋は、骨盤や腰の部分から始まり、下からお腹の中心に向かって斜め上に走る筋肉。

腹横筋は、後ろからお腹にかけて真横に走る筋肉。

という感じです。

そしてその作用はそれぞれにあるのですが、共通しているのは腹圧の負荷をかけて腹部の緊張を維持するということです。

と、以上が呼吸補助筋の説明でした。

呼吸補助筋が過剰に働くと

呼吸補助筋の説明だけで結構なボリュームになってしまいました。笑

呼吸を補助する筋肉だけでこれだけも数があるんですね。そこに付随する筋肉を上げるとキリがないくらい色んなところに連動していくんじゃないかと思います。

呼吸とは本来、横隔膜と肋間筋が働いて行われるものです。

姿勢の乱れなどの理由でその呼吸筋がうまく使われないとき、または風邪などで咳がひどい時などは呼吸補助筋が過剰に使われてしまい、息苦しさや痛みなどの原因になります。

大きく息を吸うときに吸気の呼吸補助筋である、胸鎖乳突筋・斜角筋・胸筋群・前鋸筋が使われると肩がすくんだような動きや姿勢になっていると思います。

呼吸がうまく出来ていないとき、呼吸のたびに小さいながらもその動きを繰り返していることになるんです。

場合によっては、その大きく息を吸った状態で姿勢が固定されている人も。

そうなると首の動きが悪くなり、痛みになり、それが派生して頭痛や肩こりの原因になります。人によっては腕の痺れなんて症状も出るかもしれません。

また、肩甲骨に付いている前鋸筋などが、息を吸った姿勢で固定されてしまうと、それに伴い肩甲骨の位置も本来の位置からずれてしまいます。

肩甲骨からは腕が伸びています。

その肩甲骨の位置がずれるということは

腕の動き・肩の動きに影響を与え可動域が制限される→痛みが出て動かせなくなる→動かせないために生活に制限が出る

という負の連鎖を作ってしまいます。

呼吸がうまく出来ないというだけで、こんなに不調を生んでしまうんですね。

呼吸を整えるということは、姿勢を整えること以外にも、余計な筋肉の緊張を緩めて身体を楽にするということにもつながります。

正しい呼吸をして、不調を作らない、または改善できるようにしたいですね!

長くなってしまいましたが、今回はここまで。

最後までお読みいただきありがとうございました!